加賀万歳とは

能楽の影響を受けた金沢の正月の祝福芸

 太夫と才蔵がおめでたい詞を唄って寿(ことほ)ぐ「万歳」。かつて前田利家公が金沢を治めていた時に越前万歳(現・越前市)が訪れて披露したものを、大石藤五郎が能楽の要素を加えて発展させたものです。
 特に江戸末期から明治時代にかけて複数の名人が現れ、芝居小屋などでその芸を披露しました。現在は保存会がその継承にあたっています。

万歳の衣装

太夫と才蔵

舞う太夫を中心とし、才蔵が太鼓を叩きます。

太夫

太夫は侍烏帽子・素襖(すおう)・太刀を身に付けます。

才蔵

大国頭巾・黒紋付に袴で太鼓を叩きます。

主な演目

式三番叟(しきさんばそう)

京の都を作り上げる様子を唄いますが、歌詞は最も分かりにくい演目。

流し

太夫が舞い、サビ部分を才蔵が「ヤレヤレ」と繰り返します。
北国名物魚づくしなど複数の演目があります。

小咄

演目の合間に演じられ、観客の笑いを誘います。

番物

才蔵がかます帽子を被り、大夫と舞います。
「北国下道中など複数の演目があります。

主な出演先

 ここ数年で定期的に参加しているイベントなどをご案内します。日程は毎年変わる場合がありますので、トップページの案内を参考にしてください。
時期 イベント名 会場
4月上旬 「百万石まちなかめぐり さくら」 しいのき緑地(広坂)の特設ステージ
10月上旬 「金沢の無形民俗文化財共演会」 金沢駅鼓門下特設ステージ
10月中旬 「加賀万歳上演会」 金沢能楽美術館
1月上旬 「加賀万歳公演」 前田土佐守家資料館
2月上旬 「旧正月を祝う加賀万歳」 金沢くらしの博物館